放送日:2018年12月7日

「LEDカラー照明 その1」

 今回から「LEDカラー照明」と題しまして、LEDカラー照明について仕組みや仕様など、お話していきたいと思います。

 夜の街を彩り、賑やかに演出する店舗サインやディスプレイ。これらのサイン照明は現在、ほとんどのものがLED光源に変えられており、さらにお客様の目を引き付ける演出に様々な仕様のカラー照明も使われています。
 ひと昔前、夜の繁華街を表現するひとつに「ネオン街」なんて言葉もありましたが、今となっては、ネオン管自体もほとんど作られることがなくなり、ネオン管に摸したチューブ型のカラーLEDの照明に変化しています。このようなカラーLED照明は、商業施設で使われるサイン照明の他にも、ビルのライトアップやショウウィンドウのディスプレイ、またイベント・舞台照明など、様々な場所で多く使われ、その機能性の高さから演出次第では華やかさや美しさを表現する新しい照明演出のひとつの形になっています。

 12月に入り、街中でもクリスマスの装飾を見かけるようになりました。それらに使われている電飾や、イベントなどのイルミネーションなど、ひと昔前に比べて、光の色表現が豊かになっているのをお気づきでしょうか。
 従来のカラー照明では、色ランプを使用したり、スポットライトにカラーフィルターを装着する方法でしたが、今ではLEDによって比較的に色の演出が簡単に行えるようになり、光の色の再現性においては、従来光源には真似できないLEDの特徴のひとつといえます。

 カラーLEDの照明器具の色仕様説明に、フルカラーやマルチカラーといった言葉が使われます。ではこのフルカラーのLED照明とはどんなものなのでしょう。

 フルカラーは高輝度LEDの3原色を使用し表現します。それらの仕組みは例えばLEDパッケージの中に赤、緑、青色と、それぞれに発光するLEDチップが内臓されていて、電気の流し方によっていろいろな色で発光させることが可能となります。
 つまり、3色それぞれを点滅調光による輝度の組み合せで、無限に近い光の色が再現されることになります。
 そして同時に同じ明るさで点灯すれば白色で光らせることができ、これがフルカラーLEDの仕組みとなります。