放送日:2018年4月6日

「有機EL照明」

 今回は「有機EL照明」についてお話してみたいと思います。
有機ELといえば、最近では新商品の薄型テレビに取り入れられ、プラズマ、液晶、に次ぐ、第3の薄型テレビなんて呼ばれたりもしています
 では、有機ELって一体何なのか?
 それは、発光を伴う現象の事で、この発光現象を製品化したものをOLED(オー・エル・イー・ディー)と呼び、Organic LED(オーガニックLED)とも呼ばれる有機化合物からなるLEDとなります。
 様々な商品化に伴い、LED商品と分けるため、OLEDと記載はされてはいますが、あえて「有機EL」と商品表示されることが一般的なようです。
 発光原理を簡単に説明すると、2枚の薄い膜状の電極に有機物質を挟み込んで、そこに電流を流すと有機物質が発光するといった仕組みのようです。この有機ELの光源はLED光源のような点で発光するものと違い、面で発光することが大きな特徴で、また紙のように薄く、曲げることもでき、実用可能な次世代光源として注目され続けています。

 20数年以上前から技術的には確立され、照明の分野においても、発光効率の向上とコストダウンが急速に進み、世界的な普及に至るLED照明と共に、次世代光源として期待されてはいるものの、LEDのように一般的な普及には、未だ至っていないのが現状です。
 有機EL光源は開発中ながらLED光源と比べても消費電力や定格寿命において性能的に上回っており、LEDのように「点」ではなく有機ELは「面」で発光する為、光の質においても自然光に近く目に優しく温かみのある光を創り出すことができます。また、先程お伝えしたように発光体が紙のように薄く、曲げることもでき、従来の照明器具では実現できなかった使い方が可能になったりとメリットも多いようですが、ではなぜ未だ一般照明として普及に至っていないのか?その原因にはいくつかのデメリットが挙げられます。
 まず、価格が高いこと。LEDなど従来の照明に比べると商品によりますが、まだ量産品とは言えない段階で価格も約5倍以上の高価格となっており一般個人向けとしては購入がまだまだ難しい状況にあります。また、発光効率が悪く、あるLED照明と同等の明るさを出そうとすると2倍程の電力がかかってしまう為に、主照明として使うとしたら効率が悪いのです。
 こういった要因は研究開発が進むことで改善はされていくでしょうが、大きなデメリットのひとつに従来の照明との互換性の悪さが挙げられます。ここ数十年でLED電球への切り替えが一気に進んだのには、それなりの理由があります。電気業者を呼ぶ必要もなく、いつもの要領でランプを取り換えるだけ。そんな手軽さが一般的な普及に繋がる決め手だったのかもしれません。ですが、有機EL照明はいずれも板状の形状である為、従来ランプのソケットに使うには何らかの工夫が必要となる為、既存照明からの置き換えを容易にする製品の普及が今後の課題となると思われます。

 とはいえ、今年の照明メーカーの展示会においても有機ELを用いた商品の発表も多く、今現在では、発光効率の良いものや、電球ソケットに取替可能なものなど、様々に商品の幅を広げる新商品の開発も着実に進んでいることもあり、いよいよ有機EL照明が、もっと手軽な一般照明用として購入できる日も近いのかもしれませんね