放送日:2017年10月6日

「バースデイキャンドル」

 秋に入り少し肌寒くなってきたなと感じる今日この頃ですが、これから寒くなる季節にむけて、今回は見ていて心温まる「キャンドルのあかり」のお話をできたらと思います。
 現在、私たちの生活を日々明るく照らす「あかり」といえば、約140年前に白熱電球が実用化されて以降、蛍光灯、LEDと光源の主流は変化しつつも、人工の電気を使用する電灯照明となっております。しかしながら、その電灯が開発されるよりも大分昔、紀元前の時代から人の生活を照らし続けている「あかり」があります。そう「キャンドル」です。
 その昔は、生活光源の主流として使われていたキャンドルですが、電灯が実用化されてからは、点灯時間が短く、空気が汚れ火災の心配などもあることで、葬儀や様々な祭事など、ごく一部を残して生活の中から姿を消していきました。そして、今では仏壇に灯すロウソクもLEDのものになっていたりと、家の中で直火を使わなくなっています。
 そんな中、今も我々の生活の中で「キャンドル」が活躍する時があります。そう「バースデイキャンドル」です。バースデイケーキに歳の数のキャンドルを灯しお祝いします。
 ところで、この「バースデイキャンドル」、そもそもなぜ、誕生日に丸いケーキの上に歳の数のキャンドルを灯して、願いごとをして吹き消すようになったのでしょう?・・・

 実は、古代ギリシャ時代に月の女神「アルテミス」の誕生日をお祝いする為、月を模した丸い形のケーキを神殿の祭壇にお供えしていた時、月の光を表現するために、ケーキの上に細いロウソクを立て火を灯していたそうで、そのロウソクの煙が天上の神々に願いを届けてくれると信じられていたというのが由来のようです。そうした儀式というか“しきたり”が形を変えて伝わったとされ、多くの歴史家によれば15世紀~18世紀の間、ドイツを中心とした欧州で、誕生日ケーキに歳の数のキャンドルを灯す形が確立したとされています。その後、19世紀にはアメリカにもこの誕生日ケーキの習慣が伝わり、1899年、アメリカ式スタイルが誕生し、現在の誕生日パーティでは、誕生日ケーキの上に子供の年の数分の小さな色のついたロウソクを立てる今の形になったようです。
 
 ちなみに、日本ではいつからこの習慣が普及したのでしょう。今のところ第二次世界大戦後、アメリカのGHQによってもたらされたという説が有力なようですが、それを起点を考えても70年以上続く習慣となっているといえます。
 皆さんも経験されていると思いますが、部屋のあかりを消して、バースデイソングと共に温かなキャンドルの灯りに照らされた嬉しそうな子供の顔を見ていると、私などとても幸せな気持ちになります。
 この「キャンドルのあかり」に照らされる贅沢な時間はとても素敵です♪ 

 今市場では、炎の揺らぎまで摸したロウソク型のLEDなども売られていますが、このバースデイケーキのキャンドルだけは、無くならずにあって欲しいものですね。