放送日:2021年5月28日

「あかりの雑学 No.1」

 今回は、「あかり」にまつわる都市伝説といいますか・・・あかりの雑学について、少しお話してみたいと思います。

 皆さんは家の中で、「電気をつける」というと何を連想しますか?

 ほとんどの方は、「電気をつける」=「照明(あかり)を点ける」と連想されたかと思います。ただ、考えてみると、家の中にはテレビや冷蔵庫、エアコン、その他にも数多くの電気を使う製品があるのに、なぜ?「照明を点ける」ことを「電気をつける」と言ってしまうのでしょうか?

 実は理由があります、日本では120年程前まで、「あかり」といえば「ロウソク」など直火を使った灯具が生活光源として一般的に使われていました。しかし、1879年(明治12年)10月21日に日本の竹をフィラメントに使用した40時間点灯する実用性の高い白熱電球をエジソンが開発して以降、電気を使った「あかり」がその便利さから世界に急速に広まっていきます。その1年後、1880年には早くも東京の上野駅に日本で初めてエジソン電球が設置されます。このことからも当時の普及の早さがうかがえ、そして、1900年頃には一般用にも電気が配電供給されていきます。つまり、主に家の中で初めて電気を使用した製品が白熱電球(照明)であり、白熱電球を灯すために各家々に電気が配電されたという歴史があるのです。
 当時は、家の中に電気を利用したものが白熱電球(照明)しかなかったわけで、「電気をつける」=「照明(あかり)を点ける」と今でも使うのは、その名残といえます。