放送日:2021年1月8日

「左義長:炎に願いを込め」

 明けましておめでとうございます。本年もどうか宜しくお願い申しあげます。
 さて旧暦の1月15日を小正月(こしょうがつ)といい、この時期、お正月飾りなどを持ち寄って燃やす「火祭りの行事」が全国各地で行われます。
 この「火祭りの行事」、地方によって「どんど焼き」や「鬼火焚き」など呼び方が違い、京都・滋賀から北陸(富山を含め)では「左義長」と呼ばれています。
 このように呼び方の違いはありますが、全国で人々の様々な祈願が、この小正月に焚かれる炎の光に託されます。今回はこの尊い炎の光について少しお話できればと思います。

 そもそも何故?この時期に「火祭り」を行うのかというと・・・
 旧暦の1月15日にあたる小正月が、新年最初の満月にあたり、新春の満月の夜に開催するのが、本来の「火祭り:左義長」のようで、門松やしめ飾りなどで、お迎えした年神様を、お正月飾りを焼くことで、炎と共にお見送りする意味が込められています。ただ持ち寄った物を燃やすだけが目的ではなく、年神様を見送る尊い炎ということから、“その炎にあたると病気をせず健康に暮らせる”、“この炎で焼いたお餅や団子を食べると風邪をひかない”、また、その灰を持ち帰って家の周囲に撒くと魔除けになるなど、全国各地で様々な言い伝えがあり・・・満月と神聖な炎の浄化の光に願いを込めて・・・無病息災・家内安全・五穀豊穣・商売繁盛など、人々の様々な思いを祈る日本の民間伝承行事となります。

 いつ頃から行われていたのでしょうか?・・・諸説ありますが
 平安時代、小正月15日の宮中行事として、青竹を束ね、毬杖(ぎっちょう)三本を結び、その上に扇子や短冊などを添え、陰陽師(おんみょうじ)が謡いはやしながら焼き、その年の吉凶を占ったとされる行事があったとされ、その時、毬杖(ぎっちょう)三本を結ぶことから“三毬杖(さんぎっちょう)”と呼ばれるようになったことが起源とする説が有力のようです。・・・で、毬杖(ぎっちょう)って何?→映画 本能寺ホテルで使われていたようなw

 例年、富山でも「とやま左義長まつり」が開催され、各市町村でも、それぞれに左義長が行われていましたが、昨年から続く、新型コロナウイルス感染防止の為、人が集まるイベントとなる「とやま左義長まつり」も中止になるようです。とはいえ、指定された神社で、御札やお守り・書初めなど、いくつかの種類は持ち込み可能で受付しているようなので、今年は残念ながら、持ち込む際に願いを託すことになるのでしょう・・・
 直火を扱うことも少なくなった現代人には、昔の人々が「炎の光」に託した本来の願いを忘れてしまいがちなのかもしれませんが、「炎」の神聖な光の力を信じて、今年は新春の満月と炎の光を心で感じ祈ってみるのも良い願い方のひとつかと思います。