放送日 :2019年12月6日

「続・第5世代のあかり」

 今回は「第5世代のあかり」と題しまして、未来の「あかり」について考えてみたいと思います。
 現在、主流の人工光源となっていますLED照明の「あかり」ですが、そもそもLED発光の基本的な原理となる光の三原色(RGB=赤、緑、青)ですが、1990年代に最後の青色LEDが日本の技術者によって開発され、光の三原色である(赤、緑、青)3色がそろったことで、1996年には白色を表すLEDが登場しました。これによって看板などの表示用など限られた用途で使用されていたLED光源が、一般照明用の「あかり」として実用化されることになり、今では「第4世代のあかり」として、今現在、主流の人工光源になっております。
 1996年に登場した白色LED照明の「あかり」を「第4世代のあかり」とお伝えしましたが、では、このLED照明以前の第1、第2、第3に位置付けされる人工照明とは何か?わかりますでしょうか?・・・では、一世代ずつ遡ってみましょう。

「第3世代のあかり・・・とは」
現在、わずかながら使用されております。「蛍光灯」です。
「蛍光灯」はアメリカの(ゼネラル・エレクトリック、略称GE社)によって1938年に発明されたといわれており、そのわずか2年後には日本で普及し始めたといわれていますから、当時、画期的な明るさを持つ次世代の「あかり」として急速に世界に広まっていったのだと考えられます。

「第2世代のあかり・・・とは」
では、「蛍光灯」を発明したGE社ですが、実はこの会社を設立したのが、発明王で知られるトーマス・エジソンが電気照明会社として1878年に設立したのが始まりといわれております。エジソンといえば、白熱電球の産みの親みたいにいわれておりますが、実はエジソンの発明前から白熱電球は世にできていたのですが、当時、電極部分の消耗が激しく寿命が短いものでした。そこで、エジソンが発光寿命の長い白熱電球をつくる為、日本の京都産の竹をフィラメントの素材として使い、実用性の高い白熱電球を1879年に発明したことで、白熱電球を自社の商品としてGE社から白熱電球を世に広めていったとされております。
それによって白熱電球は、世界に向け急速に普及し、当時の「あかり」の主流となっていったとされたことで「第2世代のあかり」といえるでしょう。

「第1世代のあかり・・・とは」
白熱電球以前の人工照明として使われていたもの・・・「ガス灯」です。
ガス灯は1792年にイギリス人技師によって発明されて以後、1820年代頃までには欧米の各都市で街路を火の明かりより明るく照らす照明「あかり」として普及しておりました。
その後、60年後に白熱電球が実用化されるまで、照明用の明るい「あかり」として使われておりました。

 さて、冒頭でお伝えしました「第5世代のあかり」とは、どんな未来の「あかり」になるのでしょうか?
第1:火の明かりより明るく照らすことができた「ガス灯」、
第2:光から火を分離して明るく長く照らすことを実現した「白熱電球」、
第3:白色光で消費電力を抑え、より長寿命で明るく照らすことを実現した「蛍光灯」
第4:さらに長寿命で消費電力を抑えることができ、ひとつの光源で色温度を選択できるようになった「LED」
・・・このように主流で使われてきた「あかり」は、ひとつ世代が変わることで、革新的な変化が伴ってきました。
 これから推測するに、世代を追うごとに、だんだんと太陽光に近づいているように思われます。
 このことから、「第5世代のあかり」とは、エネルギー消費がなく、太陽の自然光もっとも近い質の高い「あかり」になるのかなと考えます。→実際どうなのでしょうねw
 では、この「第5世代のあかり」は、近い将来いつ頃、発明されると思いますか?

1820年代頃までに普及していた「ガス灯」、1879年に実用化された「白熱電球」、1938年に発明された「蛍光灯」、1996年に実用化された白色「LED」・・・と
 これまでの「あかり」を年代ごとに考えると、ある一定の法則がわかります。
 それは、各世代が変わるごとに、ほぼ60年周期に新しい「あかり」が実用化されているという事です。
 このことから考えますと、1996年に実用化された白色「LED」から60年後、つまり、2056年過ぎ、今から36年後ぐらいに「第5世代のあかり」が実用化されることになるかもしれませんね