放送日:2017年12月15日

「あかり de 大掃除」

 今年もあと2週間程となり、何かと慌しい年の瀬ではございますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?・・・と、この時期によく聞くこの「年の瀬」という言葉。そもそもどういった意味なのでしょう。「年の瀬が近づく」といったように使う方も多いとおもいますが、実は、年の瀬の「瀬」には、川の浅い箇所、流れの速い場所という意味があり、船で通る際に急流や激流が行く手を阻む困難な場所を指します。その昔この川の様子を年末の時期に重ね「支払いに困っている状態」や「支払ってしまうと食事や暖をとることができなくなる」ことなど、困難な状態になぞらえているのが語源と言われています。つまりは、単純に「年末」や「年の暮れ」といった言葉に比べ、もっと慌しく鬼気迫った状況を表す言葉が「年の瀬」という言葉となるようです。
 そこで毎年、今頃から年の瀬が近づくにつれ、迫ってくる慌しい行事があります。・・・そう「大掃除」です。
 
 もともと大掃除は12月13日の「煤払い」に由来し、今頃より年末いっぱいまでの「事始め」の期間中に新年「年神様」を家にお迎えする準備として一年のうちに溜まった「埃」や「煤」を落とし、年内の「穢れ」や「厄」をお祓いするという意味もあり、本来は慌しい年の瀬を待つ必要もなく、今頃から、やるべき所を段取りよく早めに済ますことが出来るのであれば、言葉の意味とは逆に、のんびりと「年の瀬」を過ごせるかもしれません。
 そこで今回のあかりの演出は、大掃除の中でも億劫になりがちな「照明器具の大掃除」についてお話できればと思います。

 皆さんは、大掃除をする際どんな場所から行いますか?・・・一般的な傾向としては、やはりレンジフードや窓ガラス&網戸など普段の掃除で手のまわらない汚れが目立つ場所から取り掛かる方が多いようです。そんな大掃除の時に見落とされがちな箇所が照明器具です。照明器具はそのほとんどが天井など人の視線に入りにくい場所にあることや、高い場所にあることで、後回しにされ、中には一段落したあとに気づいても汚れも目立たないし、明るいからいいかとなる方も少なからずいらっしゃるようです。
 しかしながら、見落としてはならず、照明器具の掃除をまず先に行うの事が大掃除には効果的なのです。そのいくつかの理由としては、天井や高い箇所にあることで掃除でホコリが床に落ち、手間が増える為です。また照明器具はずっと掃除をしないでおくと、静電気や熱によって汚れが溜まりやすく、いつの間にか薄暗い部屋で暮らしているかもしれません。実際に長期間そのままにしておくと明るさが10%~20%下がってしまいます。特に台所回りなど汚れやすい場所では30%~40%程明るさが低下するともいわれますので、省エネの観点からもセードやカバーの掃除は大切です。そして何より明るさが回復したことで、他の掃除もしやすく普段目立たない汚れも発見しやすくなることで大掃除後の仕上がりがキレイになります。おススメです。
 
 最後に、1番試して頂きたいポイントが、そのキレイにした照明器具でお部屋を照らす際、明るい白色系の色を選択するという事です。作業的な効率もありますが、普段、電球色の中で主に生活されていると気付かない壁や床などの汚れが、白色系の明るい光で照らすことで、汚れも見つけやすくなり、お掃除もしやすくなります。

 部屋全体を照らし出す照明器具をお掃除されると、普段以上に爽やかな明るさを実感できると思いますし、節電にもなりとても良いと思います。
 今年は、いつもよりキレイになったお部屋で、のんびりとした「年の瀬」を迎えてみてはいかがでしょうか